沖縄県議会報告(令和2年 第7回定例会)一般質問 要旨

沖縄県議会(第7回定例会2020年12月7日)一般質問要旨

1 知事の政治姿勢について
(1) 玉城県政における「離島振興は一丁目一番地」の方針その思いについて
ア 知事の石垣市視察においての感想について
知事公室長 答弁 急患搬送用暫定ヘリポート供用開始式へ出席に際し、県道石垣空港線、八重山平和祈念館の視察。石垣海上保安部及び八重山病院で、重要任務を行う職員に対し敬意を表し激励。今後多くの離島を訪問し、直接施策に反映させることが重要。

イ 尖閣諸島で操業する日本漁船に「偽装漁船」と断言した王毅中国外相の傲岸不遜な暴言について
農林水産部長 答弁 同海域は沖縄の漁業者が戦前より利用している漁場。本県漁船が偽装漁船と断言されることは断じてあってはならない。中国外相の発言に対する日本政府の見解と同様。

ウ MICEエリア形成における新たな構想について
文化観光スポーツ部長 答弁 MICE施設の整備を含むマリンタウンエリアの形成を目指し、新たな基本計画策定に取り組んでいる。ビジネス旅行者に選ばれるエリアとなるため、新しい生活様式に即した施設や、最新デジタル技術の活用やSDGs(持続可能な開発目標)を踏まえたまちづくりを維持向上する取組を進めている。

2 次期沖振計における離島振興について
(1) 新たな沖縄振興のための制度提言中間報告における離島関連について
ア 新しい時代における離島の産業振興、将来人口推計における重要度を増した課題について
企画部長 答弁 離島住民の交通運賃軽減や超高速ブロードバンド環境基盤整備、含蜜糖の振興対策等、定住条件の整備や産業振興等取り組んできた。将来的に離島人口減少が推計されるため、離島の不利性を軽減できるICT・IoTの利活用と離島振興に向け関係市町村と連携し取り組む。

3 新型コロナ影響下における直近の県内企業経営状況について
(1) 直近の調査により県内企業の信用リスクが増加していることへの対処方針について
商工労働部長 答弁 コロナウイルス感染拡大後、信用リスクの高い県内企業が増加傾向にある。引き続き感染症対応資金により、中小企業の円滑な資金繰りを支援し、Eコマースやテレワーク等、新しい生活様式に対応したビジネスモデルの促進と、地域消費活性化事業等による需要喚起に取り組む。

4 八重山地域の課題について
(1) 感染拡大が続く新型コロナウイルス対策としての離島医療体制拡充について
ア 県立八重山病院における現況PCR検査体制、医療物資・機器配備等の現状について
病院事業局長 答弁 県立八重山病院で1日10検体のPCR検査が可。現在検査機器1台追加発注し1日20検体予定。医療用N95マスク等、医療物資の不足なし。他、人工呼吸器等発注済み、引き続きエックス線撮影装置等、必要な整備を速やかに進める。

イ 補正予算の医師派遣補助に伴う県立八重山病院への派遣医師数について
保健医療部長 答弁 離島・僻地専門医確保のため、医師派遣経費等補助事業で当初の計画に加え追加の派遣経費を計上。県立八重山病院に、当初計画の医師6名に、外科・救急科等で6名の医師を加え計12名派遣される。

ウ指定医療機関のない離島地域のPCR検査結果判明までの待機宿泊施設対応等について
保健医療部長 答弁 離島診療所でコロナウイルス感染症の検査を行った場合、本島と同様自宅待機。小規模離島から島外渡航し検査を受ける交通・宿泊費は、離島患者等通院費支援事業で補助可。症状ある場合、短時間で結果判明する抗原検査可。小規模離島でも抗原検査できる体制強化する。

(2) 地域未来促進法を活用した石垣市におけるリゾート施設建設進捗状況について
商工労働部長 答弁 同基本計画について国の同意を得ており、土地利用調整計画の調整案が石垣市から県農林水産部に提出され、市と県の担当部局との事前協議を行っている。

(3) 西表島の世界自然遺産登録後を見据えた自然環境に配慮した利用ルール策定について
ア 住民生活(地域祭事等含む)の影響への取組について
副知事 答弁 登録後、観光利用の増加による自然環境や住民生活への影響を回避するため、国、竹富町及び地元住民と連携し、自然資源の利用ルール等、西表島エコツーリズム推進全体構想策定等取り組んでいる。策定に際し竹富町地域の伝統行事や住民生活への影響がないよう努める。

(4) 離島製糖工場に就労する県外及び季節労働者に対するPCR検査等の対処方針について
農林水産部長 答弁 県内離島の製糖工場で県外等から多くの季節労働者を雇用しているため、十分な医療体制を有していない離島地域に影響が生じないよう製糖事業者と連携し、渡航前PCR検査水際対策及び感染拡大防止の支援。

(5) 豚熱ワクチン非接種地域からの種豚、母豚等の輸送に係る迅速な支援について
農林水産部長 答弁 種豚は沖縄本島から八重山地域へ供給されており、豚熱ワクチン接種により移動が制限されたため、県外を含む沖縄本島以外の地域から導入せざるを得ない状況。養豚経営安定対策補完事業等、支援活用できるが、輸送経費対象外のため、離島養豚農家への輸送費補助を検討。

(6) 鳥獣被害防止対策事業の割当予算の拡充について
農林水産部長 答弁 国の交付金を活用し鳥獣被害防止総合対策事業を実施。各市町村協議会等から被害防止対策に関する要望を基に国に対し予算要求行い、八重山地域は要望額に基づく予算措置をしており、引き続き予算の確保に取り組んでいく。

(7) 児童生徒の紫外線被爆による眼疾患予防対策への取組について
ア 小学校高学年で瞼裂斑(けんれつはん)有病率が増加していることへの対処方針について
教育長 答弁 調査について把握してなかった。環境省紫外線環境保健マニュアルを参考に、必要に応じ適切な対応を取るよう学校へ周知。教職員対象研修会等にて再度説明し、学校から保護者等へも情報提供するよう周知。今後UVカットサングラス使用含め瞼裂斑予防に有効な対策について研究していく。

(8) 与那国・花蓮高速船活用国際交流事業への県の支援方針について
企画部長 答弁 与那国町の地理的優位性及び歴史的特性を踏まえ、姉妹都市台湾花蓮市と外航不定期航路の開設は、人口交流の拡大等地域振興につながる取組と認識。高速船を活用した国境交流事業を関係部局と連携し必要な助言等を行う。

(9) 県道石垣空港線進捗状況及び市道旧空港跡地線の整備促進について
土木建築部長 答弁 令和元年度末事業費ベース進捗約50%、新石垣空港から石垣市道産業道路まで約2kmの早期供用目指し、重点的に整備推進している。石垣市道旧空港跡地線は、県立八重山病院や建設中市役所新庁舎など主要施設へアクセスする重要路線のため、引き続き市と連携し整備促進に取り組んでいく。

【所 感】
日本漁船を偽装漁船と断言した傲岸不遜の中国外相暴言について、海警局に尖閣海域において武器使用認めるとした件について問うたが、沖縄県は自ら中国に抗議する事を決して明言しなかった。県民である漁業者へ中国海警船から武器を向けられる事態となるのに驚くべき情けなさです。

離島振興は一丁目一番地という知事の方針を踏襲し、離島振興についてまだまだ深掘りが必要であり制度提言も必須である。

県立八重山病院はコロナ対策において基幹病院としてのPCR検査体制、医療物資の充実に更なる努力が必要である。

県内企業の信用リスクが全業種にわたり相当に高まっており、県の政策判断・支援強化策は待った無しである。

石垣市でのゴルフ場を含むリゾート施設について、付加価値のある観光経済、農林水産業への波及効果が大きい施設整備である事から、スピード感のある協議の進展を望むものである。

一般質問は、知事体調不良による欠席で行なわれたが、知事は今定例会内容を確認し、是正する事は確実に是正する事を望むものである。

紙面の関係で大幅に要約いたしましたが、イチロー公式ホームページにて、再質問等、動画等で詳細をご確認いただけます。https://ohama-ichiro.com

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